今日から始める!職場のストレスを減らす一歩

あなたは職場の上司や同僚との会話にストレスを感じたことはありませんか?

今日は仕事終わりに友だちと約束をしていたのに
どうしても今日中にしなければならない業務を依頼されました。
どう見積もっても6時には終わりそうにありません。
断りたいけど、私が断ったら上司は困るだろうし、嫌な顔されるかもしれない。
どうしよう…友達にも何て言ったらいいの…断れるかな…

私:「課長、すみません、実は今日は…」
課長:「若宮さん、急にごめんね。これどうしても今日中にまとめないと
   明日の朝からの会議に間に合わないんだよね、助かるわ」
 私:「あの、えーっと、私…」
課長:「じゃあ、頼むね。私は旦那と約束があるから、お先」
   「お疲れさまで~す」
 私:「…わかりました、お疲れさまです…」
 私:(あ~あ、断れなかった、友達に何て言おう、連絡しなくちゃ…。
   課長、旦那さんとの約束って、私も約束あるんですけど!
   私に仕事押し付けたの?なんか納得いかないな)

どうでしょうか、こんな気持ちになったことありませんか?
この後に自己嫌悪に陥りながら悶々と仕事をするあなたの姿、想像できました?
そんなことはない、自分はちゃんと断れるというのであれば、それでもいいですが、相手も納得できるように断れていますか?

今日はこういった職場での避けられないストレスと、それを解消する心地よい方法についてお話します。この一般的な悩みには、意外と簡単な解決策が存在します。

職場の人間関係は良好なコミュニケーションが取れていると仕事の活力となりますが、そうでない時には心の重荷となります。特に30代〜40代の女性会社員にとって、上司や同僚とのやり取りから生じるストレスは少なくありません。これらのストレスが重なると、心の底に暗い影を落とします。コミュニケーションをとることが辛くなり、孤立感を抱いたり、「自己肯定感」がぐぐぐ~んと下がってしまいます。

あなたは「アサーティブ」という言葉を聞いたことがありますか?
「自分の感情やニーズを大切にしながら、他人の権利も尊重する表現方法」です。一言で言うなら「私もOK、あなたもOK」を意味します。この技術を身につけると、職場でのコミュニケーションをスムーズに運ぶことができ、ストレスを劇的に減らすことが可能です。職場だけでなく、家庭においてもパートナーや子供など周囲の大切な人との関係も良好なものに変わっていきます。

先に挙げた事例のように自分の本心を伝えられずに不本意なまま同意したり、仕事を請け負うとそこに不満や怒り、他責感情が溜まります。その怒りが自分へ向かい自己否定が進むことで自己肯定感が下がっていくのです。これらの体験・感情が心の中に積もって、次に同じ場面に遭遇しても同じ感情が沸き、同じ行動をとってしまうのです。これが負のスパイラル、「悪循環」に陥っている状態です。でも、コミュニケーションにアサーティブの基本原則を取り込むことで、この心の悪循環を断ち切り、自己肯定感を取り戻すことができます。

アサーティブの基本原則とは、自分の感情や考えを大切にし、それを適切に表現する「自己尊重」、他人の感情や意見も尊重し、攻撃的ではなく、理解を示す姿勢で接する「相手尊重」、言いたいことをはっきりと、誤解の余地なく伝える「明確なコミュニケーション」、自分の限界を知り、他人に対して適切な境界を設ける「適切な境界設定」の4つです。

今まで上司の意見に常に同意することで自分の意見を抑えてきたあなたはアサーティブトレーニングを受けた後、自分の意見を尊重しつつも、上司の意見を尊重するバランスの取れたコミュニケーションができるようになります。これにより、職場の雰囲気が明るくなり、仕事の効率も向上します。言いたいことを言うことでストレスは軽減し、相手に敬意をもって接することでより健全な関係を気づくことができます。自己肯定感が上がるのは言いたいことを言えた自分に自信を持てたということもありますが、大切なことは相手に尊重される経験をすることです。その経験が自己肯定感を高めるのです。

アサーティブトレーニングは、一朝一夕で身につくものではありませんが、継続的に実践することで、職場だけでなく、日常生活の様々な場面で自信を持ってコミュニケーションを取ることができるようになります。自分の感情を大切にしつつ、他人とのバランスを取るこのスキルは、ストレスフリーな生活につながる重要な鍵となるでしょう。

しかし、アサーティブトレーニングを独学で進めると、フィードバックが不足しやすく、時には方向を見失うことがあります。あなたが今どこにいるのか、方法は間違えていないかなどを客観的に見守ってくれる仲間が必要です。同じ志をもつ仲間とともに勉強会を定期開催するのも効果的でしょう。更に、専門のカウンセラーと共に進めると、専門的なアドバイスと継続的なサポートを受けることができ、学びの航海がスムーズに進みます。これは、舵を持つ船長がいるかいないかの違いです。

職場の人間関係によるストレスは、適切な対処法を知っているかどうかで、大きく感じ方が変わります。自分の感情を大切にしながら、他人と上手にコミュニケーションを取る方法を学ぶことで、仕事もプライベートもより豊かなものになるでしょう。仲間を作ること、あるいは専門のカウンセラーと一緒に学ぶことで、より効果的に、持続的に自己改善を図ることができます。

まずは、自分が何を感じているか、何を望んでいるかに気づきましょう。そして、感情をを素直に表現してみましょう。今日からでも小さな一歩を踏み出してみませんか?